羽毛ふとんに入れるためのダウン、その磨かれっぷり #東京西川 #オジ旅PR

西川産業

品質を極めるということがどういうことか。学ばせてもらいました。

先日お邪魔してきたのは東京西川の羽毛ふとんを作っている工場、西川レベックスの宇都宮工場。海外から原材料となる羽毛を仕入れ、そこからは製品となるまで一貫して生産を行っている工場です。

最初、羽毛の原材料・原毛は輸送費を削減するために、圧縮された状態で送られてきます。すでに一回洗浄されている状態ではあり、メーカーによってはこのままダウン製品に使うこともあるとか。

しかし東京西川の羽毛ふとんで使われるダウンは違います。

まず木製のサイロに投入され、前除塵機で砂/羽軸/ファイバーといったゴミを取り除きます。いわば巨大な空気清浄機に羽毛を入れ、空気を流して攪拌させることで、羽毛についていたゴミを落とします。

次に洗濯機にかけます。1kgぶんの羽毛を洗うのに必要な水は700リットル。4回洗って8回すすぐ。最終的な排水も見せていただきましたが、これ排水なの?と思えるくらい透明度が高い…というか、普通の水と変わらないほどでした。

なお羽毛の主成分はタンパク質。アルカリ性に弱いんです。ゆえにpHが高く、ミネラルを多く含む硬水だと、溶かしてしまうこともあるそう。しかし宇都宮の地下水は軟水で、羽毛洗浄用に適しているのだそうです。

乾燥時間は15分ほど。この時点で羽毛はふっくらした状態に戻ります。さらに冷却除塵機で、改めてゴミを取り除きます。羽毛を開かせたことで、奥底に入っていたゴミが落ちやすくなるということなんですね。

この冷却除塵機の中の動画が、なんだか映画のなかの世界なんですよ。空気を吸引させることで攪拌しており、見学用?の窓を開けてもまるでタンポポのようにふくらんだ羽毛はただ舞うのみ。美しい…。

さらにネオジム磁石を用いた除鉄機で砂鉄を取り除き、製品につかえる羽毛に仕立てます。

ぶっちゃけ、もっとカンタンなものだと思っていました。まさかここまでの下ごしらえをやっているだなんて。布団ってそうそう買い換えるものじゃないけど、ここまでの段階で、次に買い換えるときは…だなんて考えちゃいますね。