今帰仁アグーに会いに! #オジ旅 #LCC安宿で沖縄豚食べ歩き

今回のオジ旅のメインイベント!

僕の長年の夢であった「今帰仁アグーに会う」をオジ旅メンバーに叶えてもらいました♪
夢を実現するために背中を押してくれたオジ旅メンバーには感謝しかありません。

という事で、このパートだけはオジ旅29号として、アグーについて本気で書かせてください。

あ、長いかもしれないので、興味がある方だけ読み進めてください(笑)


沖縄の豚として有名なアグーですが、その中でもこの今帰仁アグーは特別なんです!


アグーは沖縄在来の豚。

日本の豚はほぼ全て、文明開化後(特に昭和に入ってから)に輸入されて飼育が始まった西洋由来の豚です。

それに比べ、アグーは琉球王朝の時代に中国から渡って来てからずっと続いて沖縄に根付いていたとされる豚です。

日本で唯一の在来豚と言えるのではないかと思います。


アグーには、カタカナで「⚪︎⚪︎アグー」とかひらがなで「⚪︎⚪︎あぐー」とか色々ありますが、そのほとんどが西洋品種の豚と掛け合わせたハイブリット(三元豚など)です。

※実はアグーでは無いんじゃないか…なんてのもあるようですが、グレーゾーンなので知りたい方は直接私に聞いてくださいw

そもそもアグーは体が小さく、脂が多くて赤身が少ししか取れないため、戦後どんどん育てる人がいなくなり、残っていたアグーも他の豚と掛け合わされてしまい、絶滅寸前となってしまいました。

この「今帰仁アグー」は石垣島で生き延びた混ざりっけの少ない(アグーの血が濃い)豚を高田さんが譲り受け、「掛け戻し交配」というアグーの特徴が大きい豚を選別して掛け合わせる作業を繰り返して復活した、どのアグーよりも最も元のアグーに近いアグーと言われています。


DNA鑑定でも今帰仁アグーだけは他のアグーと呼ばれる豚とルーツが違う事が証明されているそうです。

ちなみにアグーというのは正確には品種ではなく、俗称というか呼び名みたいなものらしい。


アグーという呼び名の由来は、粟国島(あぐにじま)からきたとか諸説ありますが、高田さんによると昔も豚を飼うというのはある程度お金を持っている人しかできない事で、我が子のように大切に育てた事から「我子」というのがアグーになったという説が実は有力なのではないかとの事。

(我子がどうやってアグーの発音になるのかは調べきれていません。)


腹から下、手足が白い「アヨー」

こちらもアグーとは別に中国から送られて来た豚。

今帰仁アグーはこのアヨー豚と掛け合わせることもあります。


アグーの特徴、この背中のうねりがたまりませんね!(豚マニア向け)

背骨の数が他の豚よりも少なく、イノシシと同じなんだとか!

通常の豚が半年ぐらいで出荷されるのに対して、1年以上飼育してから出荷。
成長期が短く、100日ほどで大人になってしまう。

人も同じですが、大人になると体つきが大きくなることはなく、ただ脂肪だけがついてしまう。そのため、高田さんはエサをかなり研究されていて、大人になっても肉付きが良くなるよう独自の配合飼料を開発されているそうです。


品種改良された豚と違い、同じように育てても体の大きさにバラつきがあり、細かったり太かったり個体差が大きい。

それも今帰仁アグーの特徴とも言えるのですが、料理人やお店がこの違いを愉しむぐらいの気持ちでないと、今帰仁アグーは取り扱えません。

高田さんの凄いところは、今帰仁アグーを商売にする事を目的にしているのではなく、「種を保存すること」を目的としているところ。

特別なエサを与えて、飼育期間も長い。

出荷できるまでの費用も普通の豚とは比べものにならないほどかかるはずなので、当然豚肉として販売される価格も高くなります。

でもそれは、「アグーがアグーであり続けるためのサイクル」を作るために必要な事で、たくさん育てて商売するという気持ちが強くなってしまうと、アグーを守れなくなってしまいます。

だから高田さんは今帰仁アグーを保存するためのサイクルが成り立った時点で出荷頭数は増やさないと決めているそうです。

まだまだ今回の訪問で得た事はあるのですが、企業秘密なのでこの辺りで…w


うーん。

ますます今帰仁アグーと高田さん親子のファンになってしまいました♪