水都《幻想》ツアーへようこそ
ゆっさ、ゆっさ。
ヤクの背にゆられながら、はるばると山梨へ。
河口湖のファームエリアにある、1日1組限定の貸切型ホテル「abrAsus(アブラサス) Hotel Fuji」にやってきました。
はじめまして。
みなさまを水没した世界へとお連れする「水都《幻想》旅行」社のツアーガイド、オトナです。
このたび、「オジ旅」メンバーのひとりであるMINAMIさん(オジ旅373号)が、2021年7月にホテルをオープンされ、オジ旅チームをご招待くださいました。私(&宇宙人&ねこ)も楽しいオジさんたちにくっついてお邪魔してきたのです。
さあさあ、どうぞゆっくりとおくつろぎを。水にひたった最新ホテルの探検を、のんびりとはじめましょう。
とっておきの特等席を見つけよう!
15時。高級車・アルファードがホテルの門前にすべりこんできました。
降りてきたのは、知らないおじさん(オジ旅1号)を筆頭とする愉快なオジさんたち。なんとこのホテル、予約をすると「東京ー山梨」をむすぶ送迎サービスを頼むことができるのです(※有料)。快適で楽しい90分の道中だったそうですよ。
チェックインを済ませたら、まずは特等席を探すことからはじめましょう。
おすすめは、テラスに置かれたソファーの中央。隙あらばココに、すかさずココにお座りください。その特等席から見える景色は…
影に切り取られた霊峰・富士はこんなにもドラマチック。光と風がきらめいていて、いい気持ち。山も空も緑も刻一刻と表情を変えていく、生きたアートです。
続いては、ホテル内の探検に出かけましょう。そんなに広くはないけれど、見どころがいっぱいです。
とくにホテルステイで楽しみなものといえば、ベッド。このホテルは客室が2つあり、お部屋によってベッドのタイプがちがうのです。
もう一つのお部屋には、フランスベッド社製のマットレス。時間があれば、“利き酒”ならぬ“利きマット”をしてみたいところ。
さて、ホテルの名物のひとつである“体験型のごはん”については、yanojapan(オジ旅9号)さんが詳しくレポートされています。ぜひこちらでご覧ください!
フィンランドの本場のサウナを味わう
実はこのホテル、オープン当初から話題になっていたのがサウナ! なんとフィンランドから直輸入したトレーラーサウナカーで、本格的な「ロウリュ」が楽しめるといいます。
ちなみに、ロウリュとはサウナの中にある熱々の石に水をかけ、蒸気で室内の温度を一気に上げて汗をかく入浴法のことだそう。さっそく試してみることにしました。
あらかじめKOGURE(オジ旅4号)さんが割っておいてくれた広葉樹と針葉樹の”薪”をもって突撃。針葉樹で火をつけて、広葉樹で火力ををブーストするのだそう。木によって役割がちがうのです。
サウナの中の暖炉ではすでに火が燃えて、石たちが熱されながら出番を待っていました。
ここに柄杓でお水をかけると…じゅわわわわ! 激しい音とともに熱された蒸気がたちのぼりました。あちっ、あちっ。これがロウリュかぁ。使い捨てのサウナパンツ(男性用)、サウナガウン(女性用)が用意されているので、水着がなくても大丈夫です。
サウナの中には、白樺の葉をたばねた「ヴィヒタ」もありました。一説によれば、これにお水をつけてパシャパシャと体に振りかけることによって熱気を感じやすくなり、汗をかけるそうですよ。束をふることによって、サウナ内部の空気をまぜる効果もあるんだとか。
なんとなく神主さんがばっさばっさと榊を振る姿を思い出しちゃいました。本場のヴィヒタは魔除けの意味もあったというから、あながち遠くないのかもしれません。
さあ、サウナといえば、もう一つのお楽しみが「水風呂」! 水風呂初心者、勢いよくバスタブに飛び込みました。
ピャーッ! つ、つ、冷たぁーーい! 10秒ほど浸かって、すぐ隣の熱々風呂に飛び込みなおしました。
じんわりあたたまってだんだん暑くなってきたら、勇気を出してヒエヒエへザブン。冷えたらアツアツにボチャン。やっぱりヒエヒエにドボン。たまらん! この往来のしやすさ、たまらん!
体を休めながら、用意されていたオリジナルバスソルト作りにもいそしみました。
気持ちのままに、薔薇やラベンダーをたくさん入れて完成! いい香りの湯船に浸かりながら、ゼリーのような光と波のきらめきを楽しみました。
ちなみにこの後、オジさんたちにお風呂ゾーンを明け渡すと、ガラガラガラガラ…と湯船に氷を追加している音がきこえて、もはや永遠に出てこないのでした。
あらゆる二人が“新婚さん”に見える魔法
早朝、起きてテラスに出てみると、爽やかな空気の中にオジさんと宇宙人がころがっていました。どうやら遅くまで遊んでいたようです。
その後、ぞくぞくと目を覚ましたオジ旅のみなさんは活動スタート!
みんなでクワガタを見つけたり、
キッチンにあった焙煎グッズでコーヒー豆の焙煎に挑戦したり、
モダンなご新居風のシチュエーションのせいでしょうか、あらゆる二人組が“新婚さん”に見えはじめたり、
お庭には、仲良くバトミントンでイチャイチャと遊ぶ新婚さん(?)がいたり、
オキュラスクエストをつかって「Workplace(ワークプレイス)」の使い方を勉強している新婚さん(?)がいたり、
さっきカフェを開いていたクニ(オジ旅29号)さんが、自前の食材で担々麺屋さんをオープンしたりしました。
これはすべて、午前11時までのできごと。
まさに嵐のように朝を遊びつくしたのでした。
名残惜しいけれど、11時にチェックアウト。
このホテルは、まるで大きな仮想空間(あるいは実験場)のようでした。私たちはすてきな家に住むひとつの家族。みんなでワイワイいいながら、仕事をして、遊んで、にぎやかに暮らす。そんな人生を、まるで夢のような舞踏会の夜を過ごしたシンデレラみたいに、ほんのひととき味わうことができたのでした。
ありがとう、「abrAsus Hotel Fuji」。
魔法が解けてしまったのはさびしいけれど、ヤクに乗って帰ります。
みなさまも、さようなら。
また会う日まで、どうぞ元気にお過ごしを。
HOTEL INFOMATION
abrAsus Hotel Fuji
2021年7月にオープンした河口湖のファームエリアにある完全貸切の一棟ホテル。1日1組限定。ゆっくりと過ごせるプライベートガーデンをはじめ、フィンランドのサウナ、バスルーム、キッチン、ベッドルームなど、すべての窓から「額縁に入った本物の富士山」が見える。最大6名まで宿泊可能。
所在地 : 山梨県南都留郡鳴沢村字飯塚1708-1
公式HP : https://abrasushotel.jp
公式予約サイト: https://go-abrasus.reservation.jp
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