地場のツマミと地酒を合わせる愉悦 #オジ旅PR #藤枝地酒

藤枝酒造
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地元で愛飲されているお酒を、地元で愛されている食材のツマミで楽しむ。これも、旅の醍醐味の一つですよね。

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日本酒ツアー「吟醸旅籠2016」。さあ、メインがやってまいりました。そうです。登録有形文化財、大旅籠柏屋での宴会です。おそれおろう! と自分に言い聞かせてみました。

いや、そりゃー僕らも大人です。オジさんです。歴史上重要な施設で粗相なんてするはずがありません(目をそらせながら)。

でも相手は日本酒です。しかもプロ中のプロ、作り手たる酒造の方々と飲めるというのですから、勢いあまらないとも限りません。なくなくなくなくなくなくないです。どっちだ? ともあれ姿勢正しくお酒と向き合うように、とも言い聞かせてみました。

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まずは藤枝市役所のみなさまから、会の趣旨と、各種注意事項と、これからのスケジュールを伺います。この旅では大変お世話になりました。感謝です。

なお飲んべえばかりが集まっているとはいえ、やはり相手は日本酒です。そこで各蔵の仕込み水もたくさんご用意いただきました。

飲んだ分と同量の水を飲む。それが日本酒を長く楽しむ嗜み。でも、ここで告白させてください。2~3倍くらい仕込みを飲んでいた気がします。だって美味いんですもん、水。

静岡の名産といえば、お茶。あの繊細な風味を作るのにいい水が必要だということは理解していましたが、そうですよね、酒作りにもいい水は欠かせません。そもそも静岡は富士山の伏流水が生まれ育つ地域でもあります。静岡県環境衛生科学研究所の試算によると静岡県側でかん養される水は年間18億トンとのこと。富士山って実は水の山だったんだ…。

静岡県藤枝市に日本酒の蔵がある。ここにくるまでそのイメージは抱いていませんでした。しかし、今は声を大にして叫べます。藤枝、いい酒あるよって。

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そして準備が整ったところで、乾杯!

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講談師・田辺一邑さんによる「家康の最期」を耳にしながら酒と食を進めます。輪郭がクッキリとした田辺さんの声が飛び、「カン!」という張扇の音が場を引き締め、そして場面場面でオチをつけて笑いを誘う。お、おお、面白い。

講談を体験するのは初めてです。落語とは違って、語っているシーンの解説が入るんですね。

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頂いた品のご紹介に参りましょう。お酒のラインナップは

・志太泉酒造:純米吟醸 焼津酒米研究会/純米吟醸 身上起/純米吟醸 八反35号
・初亀醸造:純米酒 岡部丸/純米吟醸 富蔵 オーガニック/吟醸 亀印 生
・杉井酒造:生酛純米 大吟醸 2014BY/生酛純米 中取り生原酒 きんの介/菩提酛純米/生もと純米 八十八
・青島酒造:純米吟醸松下米50/特別純米

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さらに、ふじえだferme×志太泉酒造のカシス酒 姫のみ、もいただきました。2015年に生まれたばかりのお酒で、休田ならぬ休茶畑で育てたカシスを使った日本酒ベースのリキュールです。試験的に生産したとのことで140本しかないレア酒! 藤枝の居酒屋でなければ飲めません。

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大旅籠柏屋の敷地内にある和食処 一祥庵のお膳も見事。献立は小松菜煮浸し、ほうれん草のごま和え、マグロ/イカ/赤海老の刺身、ふろふき大根、牡蠣フライ、ピーマン肉詰めフライ、茶碗蒸し、とろろ汁、漬け物でした。

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初亀醸造の純米酒 岡部丸。静岡産の酒米・誉富士で作ったお酒です。おおー、米感ありますね。猪口に入れているときの香りは控えめですが、口に含むとフルーティな香りがふわっと広がる。また米の甘み、旨みの存在感もしっかりと。キレもよし。
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杉井酒造の生もと純米 八十八。酸味あり渋味あり。昔ながらの日本酒、という印象です。実際に江戸時代の伝統的な造りがされているとのこと。今の時代にはどうかな? と思いつつ揚げ物を頂いたら! これが! 酸味がソースのまったりさと油の強さを消してくれて、ピントがシャープになるんです。普通酒ばんざい!
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「龍馬にプレゼントしたかった酒」というコピーがついた、志太泉酒造の純米吟醸 身上起(しんしょうおこし)。甘みがやや立っていますが、全体的にはさわやかでクールな男前。おひたしや和え物との相性ばっちり。というか野菜が美味しい…。こちら地元で作られた野菜だそうで、水だけではなく土もいいんだなあ藤枝は、としみじみ。
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青島酒造の純米吟醸松下米50は柔らかみのある旨みががよし。飲み込むとスッ…と芳香が溶けていく、キレのよさも見事です。合わせて一番うまいなあ、と感じたのが2次会になっていただいた椎茸軸の醤油煮。この部分にいちばん旨みがつまっているんですって。醤油というダイナミック★インパクトな調味料で煮込んでも、椎茸味が濃厚。またコリコリとした歯ごたえがよくてですね!
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どのお酒も美味しゅうございました! 藤枝の酒造のみなさま、このような出会いを演出していただき、本当にありがとうございました!